名古屋・栄のベンチで
娘 : お母さん、どえりゃあ寒くていかんてー。南極のペンギン環境違うのこれ?
このボールで氷割って魚捕りに行かないいかんの?
母 : にゃん日もみゃーから言っとるの聞いとらんかったんか、おみゃー。
気温マイナスだ、言うたったがや。
娘 : 情報は情報だて。情報でしかにゃーで。さみーのはさみーんだから仕方にゃあだろ う。どんだけでも言ったるがや、さみー、さみー、さみー、
母 : 銅像だって寒いに決まっとるのに、なんで私は、襟もない服着て、くま持っていつま でも毎日毎日ここに座っとらないかんのか, このことだって、心の奥にずーっとため たまんまでここにおるのが銅像の暗黙の了解だ、思って冷たかろうが暑かろうが、こ こに私はおらないかんと理解しとるんだから、おみゃーも黙っとれて。もちろん、こ の服おしゃれなのか? いう疑問も抱いたままだがね。こあらもくまのぷーと違うし。
銅像でも魚捕りに行けるんなら行ってきやーて!
こあら : まあまあ、お母さんも娘さんも。
娘 : あ ! 喋った!
母 : 何十年もただのくまだ思っとったんだけども。
こあら : はいー。これだけ寒いと私だって何かいいたくなりますよ。ああ、申し遅れまし た。私はこあらの浅野と言います。標準語で話しますので個性を感じられないかも しれませんが、こう見えて、きかん坊です。
娘 ; きかん坊って意外だがね。
こあら : ええ。自分で言うと照れちゃいますね。
母 : こあらだし銅像なので照れが顔に出んタイプだがね。
くま : いやあ、あっはっは。ここはひとつ、お母さんの好みに合わなかったのは申し訳な かったですが、その、くまのぷーではない代わりにみんなで『ぷ ー』と言って寒さ を乗り切りませんか?
母 : なにそれ? わからん。
くま : 『ぷー』と言って笑いを吹き出せば、寒さも少しはやわらぐんじゃないかと思いま して。
母 : 何だそれは、こんなに寒くちゃちっとも笑えんだろう、あほかおまえは! 話しのオ チとしても弱いがや! 余計寒なったがや!
くま : がやがや言うとります。
お時間です。さようなら。
娘 : あほかおまえは!
1/2名古屋行きの際、栄野公園を通ったときに見かけたベンチの銅像です。
1/2 も相当寒かったのですが、ここ数日、寒くて、この寒さの中、外にいる人達や、こんな銅像、景色のことを思ったりします。
Nikon coolpix s32 |