その3
BOOK OFF で購入
もうその公園に行くことはなかった。
捨てられた猫のことを思うとやりきれなかった。
これはもう何年も前の話だから、地域の人やら役所やらNPO法人なんかが乗り出してきて、いい形にしようとした可能性はあると思う。
そうであってほしい。
ラジオだったかで聞いた情報では、そういう公園などに捨て猫の写真を撮りに来てはいけない、とは言わないものの、捨て猫に餌を与えることもよくないらしかった。
そこの公園に猫の写真を撮りにいくのも、捨て猫の存在を無責任に肯定しているように撮られやしないだろうか? と私は考えた。
餌を与えると、そこで餌を貰えることを学んで猫はいつくようになるらしい。
猫島みたいなところもあるが、そこでは人と猫のいい関係が出来ているんだと思う。
が、そこの公園では、すぐそばに人が住んでいなかったリ、猫をなんとかしようとして、ルールなりを決めて守ろうとする動きもその時は表立ってなかったように思う。
ベンチにダンボールで、『猫に餌をやらないでください』なんて書かれたものがビニールテープで貼り付けた物を目にしたことがあるくらいだった。
地域猫という選択を取った地域があることもラジオで確か聞いて、知った。
去勢などして増えないようにして、病気のケアをしてあげて、餌も与えて、地域の人が面倒をみる,というやり方だ。そのお金はその地域の人が負担する。
エリア的な猫カフェみたいな感じかも、と思うが、そこで猫と接する人に共通の理解やルールが必要になる。
それで猫も人も安心して生きていける、ということだろうか。
そんな情報を得て、その公園の猫のことを思いつつも、他で写真を撮っているときに猫と出会うことがあった。
私もひとりでコソコソ動いたり、ボーッとしたりしていることがそんな場所ではいつもなのでか、猫と出会うことがあった。
写真に撮ることもあったが、まあ、寄ってくるので、こっちとしても挨拶くらいはするのだった。
それでも、またそこに行って、その猫と仲良くなって、ということはなかった。
猫を撮るなら、猫を飼っている知り合いのところで撮らせてもらうのがいいな、とか思っていた。
そんな知り合いはいなかったのだが。
その公園で撮った猫の写真。 プリント。 |
猫に近づく本『ネコを撮る』岩合光昭著
BOOK OFF で購入 その4につづく
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